長男が逃げた話(その3)

就職 暮らし

長くなりましたが、これで最後です。

このまま大学を続けても、2年も留年なんて就活では書類ではじかれてしまう、と言うオット。

だけど今、退学してしまうと高卒、それも新卒ではない高卒になるからダメ、というジレンマ。

悩んで悩んで、とにかく2留でも大学は卒業しよう、という結論になりました。

プラス、生活も立て直すために一人暮らしは終了です。

3年生を再再スタート

もともと4年間の契約で部屋を借りていたし、遠いけれど通えない距離ではなかったので、自宅通学に変更。

そして3回目の3年生がスタートしました。

良かったのは後期から研究室に入れたことです。

3年生で単位を取り切れなくても、次の前期で単位を取れれば、後期から研究室に入れるようです。

(大学によっては違うのかもしれませんが)

やっと2年半の3年生が終わりました。長かった。

3年生の後期から研究室に入れたことは、この後に大きなメリットになりました。

年が明けて新年度が始まる前にやってきた、コロナ禍。

この年の春に研究室に入った学生は、大学が封鎖されていたので研究室にも行けず苦労したそうです。

ですが長男はすでに研究も進めていて、就活用にレポートも作ることができました。

ま、留年していなければ、コロナ禍での就活もしなくて済んだんですけどね。

また、研究室での人間関係がとても良かったのもラッキーでした。

3年生になってから鬱々と大学に通っていたのが、友人関係も良くなり楽しそうに通うようになりました。

2留だけど、気にしない会社もある

2年の留年がどれくらい合否に影響していたのかは、わかりません。

コロナ禍で採用を絞る企業も多かったですし、オンライン面接では意思疎通が難しいと話していました。

留年についての質問もあったようです。(当然聞かれますよね、私でも聞くと思う。)

2年も留年していると就活では不利だと言われますし、実際にそうだと思います。

私たちも「2留 就活」とか検索して、何かひとつでも大丈夫だと思えるような記事を探したりしました。

たくさんアプローチをして、たくさん落ちました。

それでも留年について聞かない所もあり、まったく気にしないとまで言ってくださる企業もありました。

そんな、今の長男自身を評価してくださった企業になんとか入社することができました。

現在は機嫌よく通勤しています。

部活動の盛んな会社で、家出でやめてしまったスポーツのクラブにも入り、楽しそうに試合に出かけています。

先日は初の年末調整も終えました。

さすがにもう大丈夫だろうと、経緯を書いてみました。

実は最近になるまでオットと私は家出のトラウマがひどく、常にどこか落ち着かない心持ちでいました。

少しでも連絡が取れないと、また逃げたんじゃないか?と思ってしまう。

友達の所に泊まりに行くと聞けば、そのまま戻って来ないんじゃないか、と考えてしまう。

最近ようやくそんな考えにとらわれなくなりました。

自宅近くに支社がある会社で、そこに配属されて自宅からの通勤。

あれ、今度はうちから独立する気がないんじゃない?

親の思いなんて勝手なもんです。

親の思い、子の思い

現在の長男はゲームをすごく楽しんでいますが、配信はしていません。

自宅に戻った時に、やめてしまいました。

就職した今は副業規定などの問題があるのかもしれませんし、熱が冷めてしまったのかもしれません。

オットは一番いい形に収まったと満足気ですが、私はちょっとモヤモヤが残ったままです。

あの時、やりたいことをそのままさせてあげられなかった、という気持ち。

あのまま続けていれば、バイトのままコロナ禍に突入して大変な状態になっただろうと思います。

だから親としては、これで良かったのでしょう。

が、それでもやりたいことを応援しきれなかった、という思いがチクリと刺さったままなのです。

いつか、何年も経った時に、長男にあの時の気持ちを聞けるかもしれませんが。

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