長男が逃げた話(その2)

家出 暮らし

当時の事を思い出しながら書いていますが、今でも気持ちがざわざわします。

特にオットは趣味は家族、と言えるほど子育ても積極的に関わってきたので、かなり病んでいました。

長男のことよりもオットの方が心配なくらい。

ですが我が家には次男もいて、就職を控えてバタバタしていました。

高校最後の学年末試験があるし(単位を落とすと就職できない)、自動車教習所も同時に通っていました。

色々とサポートや準備も必要で、ずいぶんと気がまぎれました。

この時は本当に次男がいてくれて良かった、と思いました。

だんだんと消耗していった

SNSを見る限り長男はゲーム実況者をしているようで、ポツポツと広告収入もあるようでした。

その収入も生活をできるほどにはならず、小遣い稼ぎにも満たない様子。

生活費は深夜バイトをしているのが、残されていた携帯電話でわかりました。

携帯はパスコードロックがわからず開けませんでしたが、時々通知が出るのでそれを見ていました。

その通知で、以前使っていたフリーメールをそのまま使っていることもわかりました。

ですが、今帰るように連絡をしても絶対に戻らないと思い、そのまま見守ることにしました。

  

SNSでは、生活のための深夜バイトに消耗していることが書かれるようになりました。

配信のためのゲームがしたい、時間がかかる動画編集もしたい、でもバイトに時間も体力も削られる。

持って行った貯金もじわじわと食いつぶしている様子で、思うようにはコトが進まない焦りが見えました。

  

3月になり、休学にしていた大学を4月からどうするか決めなくてはいけなくなりました。

そこでフリーメールに、一人暮らししていた部屋を解約したいので連絡して欲しいと入れてみました。

解約するのに「成人しているから」長男の署名が必要でこのままだと解約できない、連絡をして欲しいと。

本気で逃げる気ならそれも無視したのでしょうが、本人もこのままでいいのか揺れていたのだと思います。

ついに長男から電話がかかってきました。

長男が戻り、次男は社会人に

電話では出て行ったことは責めずに、とにかく手続きが必要で困っている、一度戻って欲しいと話しました。

じゃ手続きだけ、と長男は自宅に帰ってきました。

そこからは怒涛の説得です。

ゲーム実況者になりたいなら応援する、まずは戻ってきて生活を安定させなさい、と。

バイトで生活費を稼ぐ大変さと、社会保障のない不安定さを話しました。

大学を卒業して就職してからでも実況者になれるし、実際に有名な配信者も仕事を持った上でやっていると。

一週間ほどかかりましたが説得に成功、大学に戻ることに同意しました。

家出先の家を引き払い(また逃げると困るので同行しました)4月からは元の一人暮らしの部屋に戻りました。

  

長男と二人で家出先に向かう途中、思ってはいたけど今まで話していなかったことを伝えました。

次男は軽度の発達障害があり、中学卒業までは支援学級にも在籍していました。

ですが懸命にサポートをして、高校は普通高校に入ることができ、一般枠で就職も決まりました。

これは次男のためだけじゃなく、長男のためでもあるんだよ、と。

将来、次男の生活を長男がみてあげてね、なんてことにならないように、自立できるようがんばっていたと。

家出先に向かったちょうどその日は、次男が早めの入社式&そのまま研修旅行に出た日でした。

長男も卒業して就職したら、次男のことは気にせず独立していいんだよ、と話しました。

先に社会人になりスーツを着て出かけていった次男を見て、何か思うところはあったのかもしれません。

また留年!大学をやめる?

さて、これで2度目の3年生です。

1年間真面目に大学には通っていたようですが、勉強には力が入っていなかった模様。

ひたすらゲーム配信に時間を使っていて、最後に必須科目の単位を落としてしまいました。

また留年。

2留なんて就職活動でものすごく不利じゃないか、どうするんだ!とオットが切れました。

そして悩みました。

大学をやめて仕事を探すのか、2留で大学生活を続けるのか。

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